極地研 大藪さん(氷床班・研究協力)、川村さん(領域代表)、北海道大学 飯塚さん(氷床班・研究協力) 、東京大学 阿部さん(モデル班代表)らによる国際共同研究グループは、南極内陸のドームふじとドームCアイスコアに含まれる微粒子のサイズや形状、化学組成を一粒ずつ電子顕微鏡によって解析することで、最終氷期の最寒期(約2万年前)にドームふじに降下したダスト(陸域を起源とする微粒子)がドームCよりも約3倍も多かったことを初めて明らかにしました。また、同時期にドームCに飛来したダストの方が小さく扁平であることから、より遠くから運ばれてきたこともわかりました。これらの結果は大気大循環モデルによるシミュレーションとも整合的であり、その原因は、氷期のダストの主な起源である南米南部のパタゴニアからの輸送距離の違いであると考えられます。
この成果は「Journal of Geophysical Research -Atmospheres」誌に掲載されました。
鉱物ダストと海塩粒子の電子顕微鏡写真
詳細は以下リンク先を御覧ください。
極地研プレスリリース
論文の詳細