総合研究大学院大学博士課程の服部晃久(固体地球班・研究協力者)、国立極地研究所の土井浩一郎准教授(固体地球班・分担者)、青山雄一准教授(探査班・分担者)、奥野淳一助教(固体地球班・分担者)は、日本の南極地域観測事業によって実施された東南極リュツォ・ホルム湾沿岸での GNSS (Global Navigation Satellite System)観測のデータ解析から、当地域の現在の地殻変動を明らかにしました。
これに加えて、当地域は近年の衛星重力観測や衛星高度計観測の結果から積雪が増加していると考えられるため、積雪が荷重となって引き起こす短期的な変形を補正することで、長期的な地殻変動の大きさを評価しました。その結果、現在この地域は全体的に隆起の傾向にあること、また南側の地域ほどより速く隆起するという空間的特徴が明らかになりました。
この成果は「Geophysical Research Letters」誌に掲載されました。